一般社団法人健康マネジメント協会

新型コロナウイルスから身を守るためには

年末より、全世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス。現時点では同ウイルスに有効な抗ウイルス薬がなく、対処療法が行われています。 国内のあちこちで感染者が確認されている中、ドライバーはどのような対策ができるのでしょうか。

どのように感染するのか?

咳やくしゃみなどによる「飛沫感染」、感染者が触りウイルスの付着した公共物に触れることで感染する「接触感染」などです。 乗り物や屋内施設など、とくに密閉された空間は換気ができず、一気に広がる可能性が高いため、学校の休校、イベントの中止などの対策が行われています。

「車は不特定多数が利用するものではないから、そこまで神経質にならなくても大丈夫」「むしろ、車の方が安全ではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、 バスやタクシーはお客様との密室空間であるうえ、貨物においても一つの車輌を複数の従業員で利用する場合や荷物の移動時等、注意が必要です。

リスクを軽減し、安全と健康を守りましょう。

寒い時期が危険

新型コロナウイルスも含め、ノロウイルス、ロタウイルス、インフルエンザに罹患する方が増えるのは冬です。 冬は大気が乾燥し、さらに暖房の使用によって乾燥が強くなります。

低温・乾燥を好むウイルスですが温度20度、湿度50~60%以上で感染力が下がるので車内も温度と湿度保つように心掛けましょう。 湿度調節には車内に濡れタオルを垂らしておくことをお勧めします。

また、車内の換気も重要です。換気が悪く、人が密集する空間で感染が拡大します。 エアコンによる外気の取り入れや、乗客が降りた後に窓を開けるなどしてこまめに換気しましょう。 大型バスの多くは優れた換気性能を持っているので活用しましょう。

感染予防の基本

アルコール消毒液が売り切れている状況ですが、石鹸を良く泡立てて指の間や爪、親指手首まで1分しっかり洗うことで大半のウイルスが流れます。 逆に石鹸での手洗いなくアルコールを使用しても効果は半減します。

うがいも徹底しましょう。咳やくしゃみをする際はティッシュやハンカチ、服の袖、肘の内側で鼻と口を押さえてください。

ハンドルやドアノブ等公共物を消毒する際は次亜塩素酸ナトリウム液が効果的です。 500mlペットボトルに漂白剤のハイターをキャップ半分程度入れて水で希釈して各車内に常備することをお勧めします。(0.02%) また嘔吐物を消毒する際は500mlペットボトルにキャップ2杯を希釈します。(0.1%)

充分な睡眠と栄養

睡眠中は免疫細胞が活性化されますので、夜更かしや寝不足などの不規則な睡眠習慣は改善しましょう。 また普段からバランスのよい食生活を心掛けることで抵抗力がつき、予防や早期治療に役立ちます。

複雑な栄養成分を覚える必要はありません。お馴染みの信号の色が毎食揃っているか確認して足りないものは追加し摂り過ぎているものは控えることで栄養バランスは整います。 恐らく緑色のグループがドライバー職の方は足りていないと思います。まずはランチに必ずサラダやお浸しを追加することや、トマトジュースを取り入れるなど工夫をしましょう。

カテキンの効用

緑茶に含まれるカテキンはポリフェノールの一種で抗酸化作用、抗ウイルス作用、殺菌作用、コレステロール降下作用など健康に役立つ効果が認められています。 カテキンの一種である、エピガロカテキンガレート(緑茶の中で一番多い成分)が、ウイルスを吸着して細胞に入るのを防ぎ、ウイルスが広がらないように防ぐ効果が期待出来ます。

上述のとおり、帰宅したら手洗い、うがいは必須ですが、このうがいをお茶で行うと更に効果的です。また緑茶を飲むことで喉についたウイルスを胃に流すことが出来るのでこまめに緑茶を飲むことが大切です。 (胃酸はとても強いので、ウイルスが入っても胃酸の働きで死滅します。)

ダウンロードして運転者の皆様にもお配りください

一人一人が予防を徹底し、コロナウイルスの収束が早まるようにしましょう。
ダウンロードして運転者の皆様にもお配りください。

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